自己流商業BL虎の巻①

2021/5/27 noteより(ちょこちょこ加筆/時点修正しているが文章が無理すぎて読み返せなくなりそうなのでとっとと上げる。)

突然ですがわたしはものすごく商業BL作品が好きです。商業というか、もっと大きな括りで、創作BLというやつ。二次創作のボーイズラブも嗜むには嗜むのですが、最近は本当に嗜む程度で、趣味と言えるほど没頭しているのは商業BL、ひいては創作BLです。
8、9年ほど前にわたしの中でスタートを切ったこの趣味に、今年の頭くらいから再燃してしまい現在に至るのですが、猛者にはかなわずとも相当数の商業BLを読み漁ってきた気がするので、その所感等を1作品ずつ記録していければいいなと思います。内容について触れないまま話すと、「良い……」しか言えないお化けになってしまうため、ちょこちょこネタバレします。一応ご注意を~。①とつけたはいいけど何個書けば終わるんだろう……。(作者名は敬称略です。)

 

1.テンカウント/宝井理人(1〜6巻・完結済)

ここが出発点。初めて読んだ商業BL漫画がこれでした。当時は時世として今よりずっと性的マイノリティに対しての意識が薄かった頃なので、何きっかけで商業BLに触れることになったのかは忘れましたが、男の人同士の恋愛っていうのがあるのか……!とだいぶ衝撃を受けた気がします。(あとこんなにえっちなもん普通に年齢制限なしに売ってることにビビった。)これさ~、一世を風靡した商業BLじゃなかったですか?周囲に同じ趣味に詳しい人間がいなかったのでわかりませんが、ものすごく売れていた記憶がある。帯に書いてある○○冊突破!みたいのが巻を追うごとに増えていってて、すごいな~と思って見ていました。全巻きちんと読んだのは商業BLに再燃してからのことなので今年に入ってから。わりと最近です。
アホみたいな感想を言うと、めっちゃくちゃ絵が綺麗。美しい~と思ってるだけで見てられる。年下攻め×年上受け。カバー裏なし。話の内容は……、なんか初めて読むにしてはわりにエグい方だと思う。エグいというか、恋愛というものに抱く、朝日に透かすと反射するようなきらめき的な幻想はないほうかもしれません。題材的にトラウマの克服、みたいなところが大きいのでそりゃそうだけど。「商業は少女漫画とニアリーイコールだ!」という感じの発言をわたしはよくしているんですけど、これはマジで違います(笑)。でも相手に救いを求めてしまうまでの過程、過去を乗り越えるにあたってお互いがお互いにかけがえのない存在になっていくストーリーがとっても繊細で丁寧で、読んでるとき泣いた覚えがある。
若干SM的な要素があるんですけど、城谷さん(受け)は被虐心がバシバシにくすぐられるのでどうしようもない。悲しみによるものじゃない受けの涙ってのはね、あのね、良いですよ……本当に……。(しみじみ)だけど商業BLのエロ初心者向けではない。確実に。黒瀬くん(攻め)はミステリアスな黒髪の青年で、敬語が多いのにちょこちょこタメ口挟んでくるのがマジでズルい。こいつ城谷さんのことどうしたいんだろ……って思うこともありましたが、攻めも人間なので黒瀬くんの過去を知るとすとんと落ちるとこもあった。でもたぶん普通に変態だと思います。城谷さん、絶対にえっちに育ってほしい。

 

2.世界一初恋中村春菊(1〜17巻・未完結)

これは確かちょうどアニメ化してたのがきっかけでハマった記憶があります。最近読み返して今もっとも悶絶している商業BLかもしれない。シリーズ物の商業BLの刊行ペースがね、遅いのはね、ほんっと仕方ないことなんでしょうけどね、マジ待てねえ~~~~~~~~!!!続き!続き!続き!つい続きコールをしてしまうくらい待てない。おとなしく来年まで待たざるを得ないのがつらい……。
年上攻め×年下受け。カバー裏あり。高校の頃の初恋相手(トラウマ)に大人になってから再会、転職先で同じ部署に配属、家が隣、という設定なんですけど、これはマジモンの少女漫画。いや違うんですけども……。清く正しくという言い方は清く正しくありませんが、攻めがかっこよく受けがかわいい。わかりやすい構図。王道っていうのはね!王が通った道だから王道なんですよ!そういうことです。
律(受け)が大手出版社の御曹司くんという時点でメチャ少女漫画なんだけど、やっぱそれに絡むエピソードがあるのが良い。生まれや育ちの変えようもないことでどうしても悩んでしまう時や壁にぶち当たった時、高野さん(攻め)が絶対に絶対に助けてくれる。「お前とこの景色を見たかっただけ」とか「好きな子の事知りたい時って何から聞けばいいんだろーな」とか(T_T)、攻めからのド直球ラブコールの多いこと多いこと(T_T)これは絆したい×絆されたくないの最高峰商業BLな気がしています(T_T)わたしは攻めが受けのことをめちゃくちゃ好きな構図がめちゃくちゃ好きなのでたまらん気持ちになる。受けの障壁になる攻めを好きな男も出てくるし、受けのことを好きな当て馬役の男も出てくるし、これはガチで少女漫画なんですよ。えっちなこともたくさんしてますけど。
14巻あたりの忘れたい、早く忘れてしまいたい、とお互いに離れた地で思っているふたりの心情描写、絵もモノローグも心にキすぎてめちゃくちゃ泣いた。攻めが受けを思う気持ちもしっかり教えてもらえる攻め視点のお話も後半につれ増えるので感情移入しやすい。やっぱ結局根底の部分で受けの気持ちに攻めが救われているのが良すぎる。わたしが商業BL初心者に作品をすすめるならここからすすめたい!(エロOKが前提ですが……)スピンオフもスピンオフではない頻度で出てくるしそっちもちょ~少女漫画で好き。年の差で悩むカップルの話好きすぎるから全国民そういう創作書けばいいのに。
もしかしたら作画が好き嫌い分かれるかもしれませんが、そんなこといったら全世界にある漫画に同じことが言えるので言及なし。ただ、最新刊に向かうにつれどんどん律がかわいく、まつげが長く愛らしく、高野さんの顎が鋭利にイケメンになっていく作画の変化もたのしい!セカコイはやくまたアニメ化してほしいです(T_T)/17巻出てるのめっちゃ失念してて今更気づいてしにたくなっちゃったので今日帰りにすぐに買いに行きます!!(宣言・2022年5月16日)あああ早く読みたい。

 

3.sick/倉橋トモ(全1巻)

年下攻め×年上受け。チャラ男×地味男かつ美形×平凡。作画がめちゃくちゃ好きで購入した記憶があります。カバー裏なし。
あのね〜、作画がめちゃくちゃ好きでね……。これもやっぱり再燃してから読み直したんですけど、作画がめちゃくちゃ好きなのでストーリーはともかくとして読んでて楽しい。視覚情報ってのは大事。
須藤くん(攻め)が昔唯一振られたことのある女の子に岸くん(受け)が似てるっていう設定で、受けが攻めに出会ってからどんどんかわいくなってゆくのが印象的です。まあ1巻完結なので多少ストーリーに無理がある気がしないでもない。お互いがお互いを好きになるまでが一瞬。でもやっぱ岸くんの顔がかわいくてそんなことがどうでもよくなってしまう……。この世に生きててピュアで鈍感に生きられる人ってマジで絶滅危惧種だと思ってるんですけど、フィクションではいくら居てもいい。思わずぺこぱみたいになっちゃったよね……。兎にも角にも受けがピュアで鈍感ってことが言いたいんです!トラウマになってる同級生たちに会ってえぐえぐ泣いてる岸くんめちゃくちゃかわいい。岸くんの涙スイッチ入れちゃって慰める羽目になる須藤くんもかわいい。泣き止んでほっぺたひっぱられてる岸くんがめちゃくちゃ好きです(T_T)かわいい(T_T)エロシーンは割とある……んですけど本番は1回?だけかな。最後の方に両思いになってから1度だけ描写があります。初めてで尻が感じるのってめちゃくちゃファンタジーで良いですよね。(最低したり顔)

 

4.息できないのは君のせい/澄谷ゼニコ(1〜2巻・未完結)

1巻完結と言いつつ続編連載が決定している作品。神様。わたしを今年の頭頃商業沼に引き戻した件の1冊!もともと澄谷ゼニコ先生が同人で描いてらっしゃる「かわにさざなみ」という作品が大好きで、そこ経由でpixivコミックで連載しているのを発見、全話追いかけた後に購入という流れだった。ゼニコ先生の商業は絶対買うという信条があります。俗に言うところの作品の当たり外れみたいなところに関してゼニコ先生の作品はわたしがお金を出してから決めたい!
「王子様系優男×女たらし快楽主義者の楽団BL♥」らしい( ˆᴗˆ )カバー裏あり。今pixivコミックの該当ページ見てきました。ゼニコ先生の作品はわりかし攻めが情けないことが多いんですけど(笑)、これはあんまり情けなくないかも。公式設定でもありますが矢野さん(攻め)の顔がいい(T_T)志筑くん(受け)も矢野さんも恋に一歩踏み出せなくてもだもだしてるのがね〜!かわいい!告白シーンとか志筑くんに対してだけ頑なに引き下がらない矢野さんがもう〜(T_T)好きです。やっぱ情けなくない矢野さん。描き下ろしの付き合ってからのエピソードがかわいくてかわいくてしにます。なんかこれ別に関係性は恋人でも友達でもなんでもいいですけど心許した相手に対してだけ対人のハードル下がって許容範囲増えていく感じほんと好きすぎて……。特定の相手にだけ甘い人間はマジでかわいいです。そこに今までの時間の経過を感じる(T_T)あと矢野さんは付き合うとわりにキスマークをつけるタイプ……ね。メモしました。今やってる連載開始前の"同棲準備編"もめちゃくちゃかわよい!/同棲編も色々考えさせられてしまった、一緒に生きるってやっぱ全然容易じゃなくて、それでも一緒にいたいと思える人とだけゆるされる特別な時間なのかもな、とか思ったり。いや重。笑 さらに続編も決まっててもう最高〜なのですけど!💓これからどんどん強固になっていくふたりの絆をずっと見ていたいなあ。(2022年5月16日)

 

5.年下彼氏の恋愛管理癖/桜日梯子(全2巻)

みんなーーーー!!みんな大好き桜日梯子先生だぞ!!!!これもめちゃくちゃ前に買ったものなので、カバー絵等装丁はリニューアル前のものを持っています。何故リニューアルしたかはマジでわからん。
表題の物語は年下攻め(大学生)×年上受け(院生)。ですが3作品がオムニバス的に入っています。メインは「年下彼氏の〜」です。
桜日梯子先生はこれが商業デビュー作品らしいのですが(違ったら本当にすみません)、本当に……?とこの世の全てに疑心暗鬼になる。内容はそんなに重くないけどエロがね。エロがすごいねえ……。なんか理想のボーイズラブエッチシチュエーション全部ここにある。王道というのは王が通った道だから王道と言うんですよね……。
これ本当ずっと思ってるけど受けがシモ方面に積極的なカプってマジでかわいくないですか?!それを言われてたじたじになる攻めも本当にかわいいし、もっともっと!足りない!ってする受けとかもはや主食。ずっと吸ってたい。おいそこにあるやつ全部わたしに寄越せとなる。サトシさん(受け)が泉くん(攻め)に焚き付けられちゃって「はあ……」ってなるところ本当に好き。焚き付け返したら100倍返し食らうみたいなさあ!(T_T)主食なのに一生おなかいっぱいにならなくてすごい。
受けの心が広かったり攻めより5億倍くらい度量がデカいカプを見るのが好きで、まあわたしはそれを男前受けと呼んでいるのですが、それは余談として、男前受けが攻めの顔へにゃへにゃにさせるのが好きでして……。かっこいいよ受け……となる。サトシさんはそういうタイプではないですけど(え……?)、サトシさんのとんでもね〜あざとさの中に年の功を感じてしまって最高になる。最高(T_T)
スピンオフ?というか同作品の中に収録されている他ストーリーもめちゃくちゃ好きです。リドとみねおはアホでかわいいし、君に捧ぐサディスティックはこの世に生きる全員の性癖を突いている。こっちに関しては未完結?なのか、タイトルを変えて連載を少ししていたのか忘れてしまいましたが(リサーチ力がない)やっぱ1話がめちゃくちゃ好き!

 

これ5万年後も書き終わってないかもしれません。すごくとても楽しいけど。また書きます……。/5万年はまだ経ってないけど1年経っても書き終わってないし書き追えてないくせに毎週2冊とか買うから訳の分からんことになってるのでまたこっちでちまちま書きます!絶対書く。ていうか商業BLの話してる時の自分テンションがぶち壊れててバカキモイ。笑 正気を保てない自分を飼い慣らすのは今後も無理なので正気を保たないことをコンセプトにたくさん喋ります。