幸せの色は準透明 なら見えない方が良かった

 

〇ようやっと

イマジン? | 株式会社 幻冬舎

おめー1冊読むのに何日かかってんだ、という感じ。ようやっと今年初読破しました。読むのに時間かかってんじゃなくて読む気になるのに時間かかってんだよな本当……。読んだ時間数で言うと2日くらいで読みました。面白かった。

数少ない「好きな小説家」のうちの1人が有川さんなんだけど、わたしが今まで読んだ有川さんの作品とは違ってイマジン?は三人称でも視点をころころ変えて進んでいくのが新鮮でよかったな。題材になってる映像作品のような……そういう感じで読めた。し、視点がころころ変わるようになるのって、イーくん(主人公)の視点で見る世界観に読者が慣れてきた頃だったと思うから、主にイーくんの立場で見てきた事柄の中からこちらがすくいとりたいと思うものばかりピックアップされているのがなんというか、感服と言ってやまない、という感じだった。青春アニメみたいな……でもそれだけじゃなくてちゃんとどろどろしてて疲れてへとへとになって上手くいくことばっかじゃなくて、っていうのがとても良い。とわたしは思う!大団円っていうのもまた良きなのかもだけど、どうしようもない不幸(というか陰)とどうにかこうにかして折り合いをつけて前に進んでいこうって感じがわたしは好きだな。

以下、好きな部分及び好きな文章。(拾いきれていない)

「イーくんのことも、わたしのことも、誰も汚したりなんかできない。汚れるのは無理強いした人の性根だよ」

 その断言に、初めて荒れた手がひりひり痛くなった。

「殿浦には殿浦の、部下に対してこうありたいという自分がある。――こうありたかったという自分がある」

 こうありたかった――それは亡くなった細君に対してだ。自分が上司であればあんなことにはさせなかった。

 殿浦イマジンであれば死なせなかった。

「だからあいつは死ぬほど気取る。放っておけば死ぬまで気取る」

 理想の上司を。理想の社長を。

「現場にね、あいつが死ぬほど気取っていることを知っている奴がいてほしいんだよ。でないと……」

 死ぬまで気取る。

好きだったんですか?――などということは訊かないのが大人の作法である。

これ、「好きだったんですか?」の意味合いが途中と最後でまるで変わって読めるのがすごすぎて理解した時「そういうことかーーーーーーーーーー…………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と感激しすぎた。笑 かなり好きですねえそういう愛にも恋にも消化できなくなっちゃった友情。

ていうかワタさん好きすぎんかー!?笑 美形という情報出る前から1番好きなのワタさんだったけど美形という情報出てさらに好きになっためろい。有川作品に出てくるこういうサラッとした美形めちゃめちゃに愛してしまう。笑 つーか美形なら誰でも愛してね?わたし。性癖・顔みたいなところあるから仕方ないか……。最低なのは承知で言うけどイー×ワタだね。でも攻めのワタさんも見たい。こんなこと言っといて微塵もそういう意図では読んでないです。

次はあんまり間あけずに次の本読みたいな〜。

 

〇作品名間違えて覚えてた

映画『海辺のエトランゼ』公式サイト

実を言うと先日休みをもぎとって、寝倒すこととエンタメを自分勝手に摂取することに努めていたわけなんだけど、その中でこれは絶対見よう〜と決めてた映画。もとい、作品。作品名で検索する時「海風の」エトランゼだと思いこんでたけどそれ完全に間違いだったということが判明。笑 ゴミです。風上にも置けません。「海辺の」エトランゼ、ね。春風のエトランゼと混ざってんじゃん。

以前ザーッと漫画を読んだ時思ったのは、どうにもこうにも、「足りない」印象があるな、というか。色々と心情面とか描かれきれてないんじゃないの?みたいな失礼なことを思ってた。し、映画見始めた時にぶる〜りんくすの名前が出てたので、先日のギヴンの件もあり、作画も含めあんまり期待しない方が良いのかな……などと思っていたんだけど。笑 本当失礼。風下にも置くなこんな奴。

で、まあ結論から言って、めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ良かった!笑笑笑笑 めちゃめちゃ良かった良い映画だった。良かったなー臆さず見ておいて……。

作画の話からするけどあんま気になんなかったどころか綺麗だなーって思った!風景の描き方が丁寧で沖縄らしい鮮烈な色使いで、それがさらに世界観に引き込んでくる要因にもなってるっていうか。あと実央と駿の瞳のハイライトの色がたまんなく好きだったな。そもそも瞳の美しさが好き。死ぬほど力入れてるよね?!狂おしいほど好きだった。前半は特に目の描写が多かったから際立ってるなって思った、そこら辺の良さが。

正直なところ、漫画で読んだときは「いや実央、駿のこと好きになるの?!チョロくね?!」と思ったというか、なんちゅーか短絡的だな、みたいなことをね……。笑 思ってたんですよ。実央がなんで駿のこと好きなのかわかんないなって。そーゆーのもあって、足りないって印象があったんだと思う。でもなんか、映画見て色々理解しました。この作品は映画で補完できるところがいっぱいあって、それは漫画ではどうしようもない動きや声や、それこそ音楽面の演出だったんじゃないか、という。映画見て足りないなんて思わなかったし、実央の気持ちの変化や揺れ動きもすっごい繊細にわかりました。わたしが読み飛ばし気味に読んだから悪かったんだろーな、漫画については……。

漫画読んでる時、実央、あんだけで駿のこと好きになんの?って思ってたけど、「あんだけ」ではなかったんだろうな実央にとっては、と思う。もしかするとわたしが思ってるよりもっと長い時間が経ってるのかもしれない、二人の間で。映画だとそういうところの機微を感じられたというか。家族がいなくなって寂しいなんて俺にしかわかんない、という実央に対しての駿の純粋な下心。ある意味で穢れがないまっすぐな欲を向けられたのが普通に嬉しかったんじゃないかなー。実央にとって。ずっと自分を心配しているように見せかけた他者からの他者本位を浴びてきた実央にとって駿の身から出たそのまんまの自分本位、何にも飾られてないそれってめちゃめちゃ衝撃的だった、と思うし、それを嫌悪にすげ替えなくて済んだのはタイミングやシチュエーションや、色んなものに起因するだろうけどいちばんは結局駿のまっすぐさかもな、みたいな。言うたら実央にとって駿がはじめての「理解してくれない」人だったんだろうし、色んな境遇無視して自分だけを見ている自分と母親以外の人、だったのかもと。頻繁に挟まる母と実央の回想シーンを見ていて思った。つまるところ、初めから惹かれてたんだなたぶん。駿は実央にとってぬくもりを与えてくれた人でありはじめて突き放して距離を取ってくれた人で実央を実央として見てくれた人で、「好き」と言ってくれた人で。いや言ってないけど。笑 実央が本島に行くまでのところってそういうことだったんだな、たぶん。

初めは実央の方がかたくなで素直じゃない感じだけど、実央が戻ってきてからは駿の方がよっぽどそんな感じで立場逆転してるのがめちゃめちゃ良いな。なんだろ、やっぱトラウマって良いなー……というか。笑 フィクションだからね。ファンタジーだから良いなって思っちゃうね、乗り越えることを含めてだけど。「彼女作ったらいいのに」とか「男好きでもいいことないよ」とか実央に言い続ける駿がたまらなすぎる。それに怒る実央も。もうたまらない気持ちになる本当に。だってふたりとも悪くない……は嘘。笑 普通にめちゃめちゃまっすぐぶつかってきてくれる実央に対して駿が失礼すぎる。笑笑笑 でも駿も駿で苦しんでて、あわよくば実央に自分のことを嫌いになって幸せになってほしくて、だからゆるされるってわけでもないけど、それでもそれを壊してでも実央の腕の中にいきたいと思ってしまう、はじめから駿とっても実央はそういう存在だったのかもね。「お前には声掛けちゃったなあ」っていうの、本当にめちゃめちゃいいセリフだね。。。ホテルでのシーン全部全部すごい好きだなあ߹-߹「女の子好きになった方が幸せになれたのになんで俺なんだよ」みたいなこと言う駿を受け止める実央。それに対してのシーンをまたいで随分あとからの「俺女の子が好きだよ。でも駿のこと好きになったよ。だから変じゃないよ」っていう実央の返答。いや〜……。だって実央はちゃんと幸せなんだもんね。駿が女の子じゃないから幸せだし、あの時声掛けてくれたのが駿だったから幸せだし、幸せでいたいと思えるんだもんねー……。

そして桜子が駿に言われた「お前にはわかんねーよ」が声に乗ると痛すぎて無理。無理すぎる。駿の気持ちもわかる、でも桜子の気持ちが痛すぎてほんと無理になる。駿おまえー……!!!笑笑笑 桜子のことも含めて駿のことが好きだな。桜子がいてくれてよかったね駿。駿はほんと恵まれてるね、それはあんたがいい子だからだよ……。

桜子のシーン……シーンってか桜子が帰る時のチューのくだり、実央がめちゃめちゃかわいすぎない?!あれ本気で好きなんだけどなんなの。「なんですぐ無理って言わないの!!」っていう怒り方が……かわいすぎて……泣くのもかわいいし……拗ねるのもかわいいし……もーーー。。。年下攻めってなんでこんな情けなくてみっともなければないほどかわいいんだろ本当愛が募る。ヤバい。実央のそういうところが本当攻めだなあって思う。笑 まあ駿のこと好意で陥落させるとことかちょう攻めだけどね。そっからのえっちなシーンもなんか良かったなとてもかわいいし普通に感動しすぎて大泣きしたwwww「好きな人と抱き合えるなんて叶わないと思ってた」なんていう駿のモノローグ入れるなまじでしんどいだろ!!怒るよ?!(怒ってる)

実央がCV.つぐなのは知ってて、かわいー💞って思ってたけど駿の中の人は全然ご存知なくて、でも演技の質感が狂おしいほどに好きで死ぬかと思った。おれの すきな 受け……じゃん!!!!ってなった好きすぎる。いやほんと大ヒット作だよわたしの中では……。つぐは安定でめちゃめちゃ演技上手くてほんと引き込んでくる、というか。透明感も感じる高めのかわいい声、めちゃめちゃ実央だった。かわいい。つぐの演技好きだなあ。受けじゃないつぐ新鮮だった笑けど、それはそれとしてこういうプラトニック(ではないけれども)BLにもっと出てほしいなーと思った。演技力の鬼。いやてか駿の中の人。まあじで!まじで!語彙がなさすぎてゴミなんですけどあと30回くらい見たい映画だなこれ本当……。感想書きすぎちゃった。これでもまだ拾いきれてないところがあるねえ。

 

人にも自分にも、何かを下げなきゃ上げられない愛情なんてな、みたいなこと思うので気をつけたいです。逆説から語れる愛なんてないよ、たぶん……。

 

〇みちにみち

https://www.netflix.com/jp/title/70131764?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81029501

すすめられたので見た。笑 そんなんばっかです基本。人の気持ちには応えたいしなるべく応えようと思ってる。ってのが根本にあるだけ、つまりは自己承認欲求もとい肯定の観念を他人から与えられたいだけの傲慢だと自分では思ってるけど、それをすごいねって言ってもらえるのは普通にうれしい。

洋画って多分初めて見たけど、なんかすごい……えっちだなチューが。笑笑!アダルティな印象を受けてしまう子供だから。すごいな……。情景と雰囲気だけでえっちな感じに持っていくのすごすぎて。お前それだけしか言うことないんかって感じだけど笑、それがすごいなって思ったんですよ……。えろいのに爛れてない感じというか。清潔なえろではないけど、見られないほど不潔なえろでもなくて、リアリティを持たせるために必要な生々しさと、でもフィクションと思わせるムーブの融合。すごいなー。

あと、家がオシャレだよねどんだけ汚れてても。家入って2秒のとこにある階段とか飾られてる写真とか壁紙とかもはや間取りからしてオシャレで、色々意欲湧いた。それから、光で場面を区切るシーンが何度かあって、それが印象的だったな。ホワイトアウトって言ってしまえば簡単だけど、そうではなくて。人生への光にもとれる、そういう演出素敵だな、と思った。

それとまあやっぱ思うのは、出演俳優がもうめちゃめちゃオシャレだな……。お風呂のシーンとかさ?!いやすごい……好き。笑 語彙死んだ。いちいち言い回しがオシャレなのもさ!英語だなー!この言い回し!ってなれて久々に興奮した。笑 高校生以来かもそういう興奮。そういう日本にはないタイプのオシャレな雰囲気もあるのに、やっぱぶつかりあい、人と人との。そこは日本も海外も変わんないな、みたいなことを思ってね。歩み寄んなきゃはじまんないよ!っていう。でもごめんね、愛してるよ、そういうストレートな感情表現は日本にはないなあ。クサイくらいのセリフが良いなって思う。婉曲婉曲で生きてるわたしにはできないことやな……て。笑 赤ん坊はどんな人間にも等しく襲いかかる怪物でどんな人間にも等しく光を与える希望で、っていうのが。感じられました。

こっからは呪詛というか恐怖感というか、そういう感じのネガ感情なんですけど……。笑 人をひとり育てるってなんだそれ、と改めて……。やりたくなさすぎて笑う。やらなきゃいいんだけど……。わたしは仕事人間ではないし何なら今すぐ!ここで!仕事辞めたい!くらいの感じだけど、それにしても仕事と家族、みたいな天秤にかけられるのが恐ろしすぎて無理だ……。どちらかを選ぶことでしか解決しないのも。こわい。この映画見てそんなん思ってるのこの世でわたしだけですよ。

でも初めて洋画に触れるには良い作品だったかなと思う!話も展開もわかりやすくてよかった!

 

最近キヨの実況あんま見てない、し、反動みたいに黛の配信アーカイブをよく見ているんだけど、やっぱこのふたつって相反するところにあるんだなっていう。自分の中で。違う種類の元気がもらえるし、同じように、違う種類の元気が必要だから、このふたつを同時期に同じくらい摂取することはないんだろうなー。黛のこともう少し言語化しておきたいんだけどそうなってくるとわたし自身にもっと向き合わなきゃいけなくなるのでヤバい。ひよってるやついる?!いるよ!!飯学パロもどき書きます……。

次読む本は決めてる。たぶんまた一日で全部読んでしまうと思います。たのしみ。